わかちあいプロジェクト

インドネシア・スマトラ農村開発総合プロジェクト【終了】

 

このプロジェクトの目的は、北スマトラ・タパヌリ・ウタラ地区の産業を活かし、その市場をより開かれたものとし、地域住民の生活の向上を図ることです。

2007年は、わかちあいプロジェクトから始まった販売は、イオン、無印良品、タリーズコーヒーと広がり、日本、オランダ、イギリス、ノールウェイ、フランスに7コンテナ 120トンを販売するまでに拡大しています。

スマトラマンデリンコーヒープロジェクト

インドネシア・スマトラ農村開発総合プロジェクト  農村開発のスタッフ

右からデボラさん、宇野さん、 農村開発のスタッフ、コーヒー生産 グループのリーダー、 スムラングさんの家族

 

2001年、Lintong coffeeとして世界的にも有名な北スマトラ、トバ湖南西の高地LintongNiflutaのバタック教会(HKBP,Huria Kristen Batak Protestant,会員290万人、アジア最大のルーテル教会、19世紀ドイツの宣教師によりキリスト教が伝えられる)のメンバー20名でつくられているRuinata Coffee Farmers Groupから2トンのコーヒーを輸入しました。

ことのキッカケは聖パウロ教会の会員である宇野仰さんを松木牧師(わかちあいプロジェクト代表)が2001年5月に訪問したことにはじまります。宇野さんは奥様のデボラさんがHKBPの牧師であることで、2000年インドネシアで結婚され現在、教会本部でデザインナーとして雑誌の製作に協力されています。デボラさんは、教会本部の農村開発部門でトレーニングの担当者として活躍されていますが、リントン地区も仕事の領域でコーヒー生産農民のリーダーのサムルングさんは、農村開発部門のアシスタントでもあります。コーヒー栽培は豚の糞など用いた有機栽培でつくられています。

インドネシア・スマトラ農村開発総合プロジェクト コーヒー豆

コーヒー豆

 

不思議に思ったのは、農民の人が仲買人に売り渡す 値段のことでした、1カレン(5キロ)が90,000Rp、1キロが約210円です。世界のマーケットは暴落状態で1キロ、130円ほどです。リントンの場合、豆の選別もしないままです。何故だ!帰国後、持ち帰った豆を焙煎し飲んでみました。はじめてリントンコーヒーの香り、コクがわかり、「これは美味し い」が第一印象。さっそくインターネットでLintongと入力してみてびっくりしました。アメリカではLintong blue(Blue mountainでなく)として販売されている特別の豆でした。何とUCCがリントンの直営のコーヒー園を持っているとは驚いてしまいました。

リントンでのコーヒーの取り組み、2002年

インドネシア・スマトラ農村開発総合プロジェクト 黒豚を飼育し、糞で堆肥をつくり有機栽培のコーヒーをつくります

黒豚を飼育し、糞で堆肥をつくり有機栽培のコーヒーをつくります

 

綿栽培プロジェクト

インドネシア・スマトラ  農村開発総合プロジェクト 糸紡ぎ講習会の様子

糸紡ぎ講習会の様子

 

タパヌリ・ウタラ地区では、北スマトラのバタック族の正装ともされている「ウロス」という織物が生産されています。ウロスは長さ2メートル、幅60センチ ほどの大きさで、色とりどりの糸を巧みに織り込んで、落ち着いた色合いを備えています。肌触りはややごわついており、冠婚葬祭時に肩から斜めに掛けて使用 されます。また記念式典や教会の礼拝出席の際にも使用されています。ウロスは市場や専門店で販売されており、何かの折につけ贈り物としても用いられるもの です。シボロンボロンでは工場で機械織りされていますが、タルトゥンでは手織りで1枚1枚にきめ細かい仕事がなされています。独自な伝統的な柄から、最近の柄ま で幅広いデザインがあります。しかし最近のデザインといっても、それほど突飛なもの、前衛的なものはなく古くからの柄を基本に置いたものが多く、色遣いが 多少カラフルになっている程度です。また肩から掛けるばかりでなく、バッグや服にもその技術が生かされています。しかし、ウロス全体として見ると、バッグ などの生産は低い割合です。機械で織られたものは多少柔らかさがありますが、手織りの場合はしっかり織り込んであるため、かなり硬質なものとなります。こ のウロスの手織りに関しては、母親から娘へと伝承されています。かなり細かい作業なので非常に目に負担がかかるため、高齢者向きの仕事ではありません。そ のため中学、高校生ほどの年齢で機織りをしている割合が高く、高校卒業後家業としている家庭も比較的多いようです。機械織りの場合は1日で約1本が織り上げられますが、手織りの場合は1日8時間労働として約1ヶ月を費やします。機械織りの場合の工賃が1本につき1,000ルピア、手織りの場合が300,000ルピアそれぞれ日本円で14円、4,280円に相当します(1円=70ルピアとして)。また、オーガニックコットンを中国で栽培し、商品化する実績を持つ(株)益久染織研究所の廣田益久氏の協力をえて種を提供していただき、今後の事業化も すすめてゆく計画です。そのため、シボルガ地区において綿の栽培を開始します。これは戦時中に日本がタパヌリ地区にて綿の栽培を奨励していたという下地が あるためです。終戦と共に綿の栽培は衰退してしまいましたが、今回復興することによって、現地での労働力の向上を高めることが出来ます。は水はけの良い場 所での栽培が適当で、当時行なわれていた海沿いのシボルガまたトバ湖周辺が今でも適当であると考えています。また現地には戦時中に綿の栽培から収穫に従事 した人もおり、導入としては容易であると考えています。綿は現地の人の話では播種後約4ヶ月で収穫することが出来るとのことで、収穫しつむいで糸とした段階で、上記のウロスの技術を導入して、タパヌ リ・ウタラ地区のオリジナル商品の製作、また日本国内でのコットン製品を製造することが出来るのではないかと考えています。

わかちあいプロジェクト TEL 03-3634-7809

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