ミャンマーコーヒープロジェクト：農家メンバーへインタビュー！

*2015年度より、コーヒー生産で農民の経済的自立を目指す自立支援プロジェクトを、ミャンマー国カヤー州の2村を対象に実施しています。(独) 環境再生保全機構の「地球環境基金」により森林農法や有機農法の技術支援を、(公財)生協総合研究所の「アジア生協協力基金」により生産者組合の設立支援を行ってまいります。コーヒーの栽培指導のみならず、収穫したコーヒー豆を加工・商品化し、販売ルートを確立するまでの、包括的で長期的な支援です。*

早くも2016年3月となり、4月から次年度の事業に取り掛かります。これまでの支援を振り返って、カヤー州ドービャク村の農家の皆さんに事業以前とどう変わったか、インタビューをしてみました！今回は３人のメンバーからの感想と意気込みをお伝えします。

ウィル・バさん (36歳)

【事業前と今で変わったことを教えてください】
「以前は放任主義的で、つまりコーヒーの木をほったらかしにしていましたが、色々な技術を教えてもらい、栽培・収穫に取り入れることができました。今年はたくさんの栽培技術を学んだので、次年度は木の切り方も学びたいです。」

【研修の感想は？】
「コーヒーのテイスティングの研修をした時に、他の国のコーヒーと私たちのコーヒーを淹れて味くらべをして、自分のコーヒーの質が良くなかったことを身にしみて感じました。以前のドービャクのコーヒーは、酸味が強く生臭かった。今年収穫した豆を、指導に来てくれた専門家がしていたように焙煎して、挽いて淹れてみたら、去年と全く違うことが自分でも分かりました。臭くなくて美味しい！妻には、味見をしすぎて売り物がなくなるからと怒られるくらい、自分でも楽しめるようになりました。

【栽培作業の実践はどうでしたか？】
「専門家の方が一緒に苗場を建てて、作業を通じてやり方を教えてくれたので、「見て試す」ということを通じてたくさん学びました。実践的なことを教えてくれるのが役立ちます。今後もメンバーとして頑張っていきたいです！」

事業開始以前から自分でコーヒーを栽培していたウィル・バさん。チームの仲でも最も熱心に事業に参加してくれています。奥さまから「売り物がなくなるからやめて！」と言われるほどコーヒー好きになったそうですが、事業に参加している本人が自分のコーヒーを好きになれることが、今後の事業実施にとっても大切ですね。

テ・ホさん（25歳）

【事業をやってみてどうでしたか？】
「以前と比べると、栽培の方法がとても変わりました。特に収穫の方法も！今年は教えてもらったことを活かして、コーヒーチェリーを一つずつ丁寧に摘みました。そうすると、コーヒーチェリーを摘んで１～２週間で花が咲くんです！木を傷つけない、ということを目の当たりにして、とても感動しました。これまでは一枝の実をみんなしごくように一気に取っていたので、木を傷つけてしまっていたんだと思います。早速、私の両親にもこの方法を教えてあげました。手間はかかるけど、学んだ収穫方法をこれからも続けていきます。」

【コーヒー栽培の作業はどうですか？】
みんなで作った苗場の共同管理の作業は、しっかりとやっています。交代で１週間に１度、夕方１～２時間かけて水撒きや草取りをしています。これからも参加していきたいです。

とてもシャイなテ・ホさんですが、学んだことをご両親にも伝えるなど、メンバー以外にも普及してくれています。こうして村内外に広がっていくといいですね。

ティ・レさん（２７歳）と奥さん

【事業をやってみてどうでしたか？】
「栽培や収穫の方法を指導してもらって、すごく変わりました。今年は204.8キロのコーヒーチェリーが収穫できました！収穫の作業中は、青臭いにおいが強く頭が痛くなるけど、一つずつ丁寧に摘むことが大切だと学びました。」

【特に印象に残っていることは？】
「収穫後の作業をこれまで突いて果肉をはがしていましたが、導入してもらった機械で素早くきれいに実がとれました。それからじっくり乾燥させて、薄皮をはぐんです。」